だれも見ていない

それでもいいよ

三つ編み

昨夜電車で、若い二人のサラリーマンが他愛ない会話をしていた。それとなく聞き耳をたてる私。趣味なのだ。

1人は色白で痩せていて、青いストライプのネクタイ、げっ歯類系の顔。もう一人はツンツンと立てた髪にギョロッと大きな目、毎晩筋トレしてる(そう言ってた)、爬虫類っぽい。

やがて話題は、女性のどんな髪型が好きかという話に。
そして青ストライプの回答に私は戦慄した。
「三つ編みがすきなんすよー」

私としては「三つ編みの女性が好き」というのは、「セーラー服を着ている女性が好き」というのと同じような事だと思う。

セーラー服は、学生が制服として着ている分にはなんの問題もない。けれどたとえば20代半ばの私が着た場合、コスプレでしかない。
三つ編みも私の中では同じような扱いなのだ。 
つまり三つ編みという髪型を許されるのは十代までで、それ以降はほとんどコスプレであると。(もちろん例外はある)

だから先ほどの青ストライプの発言は、ティーンエイジャーへの無意識の執着のようなものが暴露された感じがして、なんとも言えない気持ちになった。

「いや、三つ編みじゃないとダメなワケじゃないっすよ。でも、三つ編みってなんかグッとくるんすよねー。俺、彼女で練習したから三つ編みできますよ!」

嬉々として語る青ストライプ。ちなみにツンツン髪のほうは、黒髪もしくは暗めの茶髪でロング、サラサラヘアーがいい。と言ってました(でも本田翼は好きらしい)。

偶然耳に入ったレベルじゃなく聞いている私が気持ち悪いのはわかってます。