だれも見ていない

それでもいいよ

クリスマスイブ

昨日どーしてもチキンが食べたくなって、だけど近くにケンタッキーもないしあっても行きたくないし。だからファミチキを買おうかと思った。
でも、イブの夜に一人でファミチキなんてあまりにみじめじゃないかと思って。

赤の他人のコンビニ店員にさえ、そんな姿を見られたくないと思った。でもファミチキは食べたいの。

結局ファミチキを二つと、白ワインのボトルを買って帰った。まるで私の帰りを待つ誰かがいるみたいに。誰かにメールする風に携帯をいじってみたりもした。「もうすぐ帰るよ!ファミチキ買っちゃった」という感じだろうか。
家に着いた時にはもう冷えてしまった二つのファミチキ。私のプライドは守られたような、余計にみじめなような。いい歳してこんなこと気にしてる自分がイヤだ。